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認定NPO法人心のおしゃべり音楽工房様│マンスリーファンディング事例

Syncableには弊社ファンドレイザーによる、マンスリーファンディングやクラウドファンディングといった寄付キャンペーンの伴走支援サービスがございます。寄付キャンペーンの立ち上げ準備から公開、キャンペーン期間中により多くの支援者を集めるために、各団体様をサポートさせていただいております。

今回インタビューをさせていただいたのは、認定NPO法人心のおしゃべり音楽工房様です。子どもから障害を持つ人まで、全ての人に音楽を届けることを応援するマンスリーサポーターを集めるために、伴走支援を活用していただきました。

達成金額:毎月53,882円(年646,584円)
支援者数:51人

【認定NPO法人心のおしゃべり音楽工房 概要】
 
多くの人々の生きる意欲や活動性を引き出せる音楽という芸術活動を通して、障がいの有無や格差を超え、人々がのびのびと個性を表現できる場が豊富にある創造的な社会を目指し1998年から活動を開始。2021年に認定NPO法人となる。

今回お話しいただいたのは、代表の中井様と音楽療法士の金井様です。

音楽の力で、人々を支える

――マンスリーファンディングお疲れさまでした。目標人数の達成、おめでとうございます。最初に、団体の活動内容について教えていただけますか
中井:
活動の核となっているのは、通っていただいている方個人へ向けた音楽療法です。また、これ以外に数か所の施設に行って、集団の音楽療法をしています。NPO法人になってからは個人でいらしている方たちを中心とした『音楽療法ライブ』というライブ活動をしています。
 一方、乳幼児のためのプログラムも実践しながら開発中で、さらに、精神科での活動から開発した『マイソングミーティング』を広げたコミュニティ音楽活動『MY SONG CLUB』事業にも着手しました。
 そして最終目標として考えている、障がい者のための『ミュージカルスタジオナイトケア』という事業を目指しています。これらが団体の現在と目標に繋がっている活動になります。
 私は代表を務めており、金井は主任音楽療法士として働いています。運営のスタッフは9人で、理事やセラピスト(音楽療法士)、パートでセラピストの補助を行っている仲間で活動をしています。
 団体としての活動は2015年から始まりました。NPO法人になる前は、後進を育てながら次第に任意団体に近くはなっていきましたが、個人事業でした。はっきりとした規約があったわけではなく、研究所と工房を兼ねたようなものに近かったです。

――今回のマンスリーファンディングの目的ですが、”3つの事業”に注力するとあります。これらの事業について詳しく教えてください
中井:
一番大きな柱となっているのは、先ほど述べた『ミュージカルスタジオナイトケア』です。これは目標として取り組んでいる方向性に位置付けられます。 主に今、手掛けさせていただいている障がい者の方々のご家族にとってはレスパイトケアとなるような、しかしながら障がい者だけではなく、ニーズをお持ちの地域のさまざまな方々に立ち寄っていただけるような新しい居場所を作ることを目標にしています。ただ預かるだけではなくて、みんなが音楽活動に熱心に取り組むことで、親元を離れていてもその場所が自分たちの故郷のような気持ちになれる場所にもしてあげたいと考えています。それに加えて地域にも開かれた場所にしたくて、あえて制度を使わずにクローズドにはせず、出来ればカフェとしての役割や、更に夢を言うとライブハウスの役割も持っているような場所にできればいいなと思っています。そのような施設を作れたら、そこですべて完結することが出来ますよね。

 もう一つの柱は、『子育て音楽サークルAiAi』の事業です。通常、音楽教室というと、先生がカリキュラムを作り、そのカリキュラムに合った音楽が選ばれ、子どもたちがそこから学ぶイメージがあります。しかし、私たちが考えているのは、楽器だけでなく、絵本や積み木、シールやマグネットでホワイトボードに貼り付けられるPIP(Personal Image Piece)と名付けた絵ツールを使って、子どもたちが創発していくごっこ遊びなどによる活動に音楽をその場で作って寄り添っていくというものです。あるいは、既成曲であっても子どもたちが想像力を掻き立てられて自発活動を繰り広げられるような触発性を持った楽曲なら、子ども向けのものにこだわらずに提示していきます。そこで何が起きて、何が体験できて、どんな疑問が生じ、自ら考える力につながるのかが毎回違い、子どもたち個々の発達段階に応じて、本人たち自身が今必要なことを発見したり、身に着けていったりという活動を、3歳未満の子どもたちに体験してほしいと思っています。

 最後の柱は、『マイソングクラブ』です。こちらは精神科の外来のメンバーたちと一緒に開発した『マイソングミーティング』を発展させたものです。様々な日常生活を送る若者・社会人たちが、愛着が持てる一つの楽曲と出会い、それを仲間に共有し、演奏にも参加します。これを通して、音楽に集中する体験や、そのあとの自分の気持ち・気分の変化を自覚・意識できるようになっていくことで、心身の自律力を高め,自身への安心感を強め、本当の意味で健康になっていくことを目指しています。精神的に困難を抱える人の中には、芸術的な感性が鋭い人たちも多くいます。そういった人たちにとっても、日常的なセルフケアに音楽を取り入れることは、苦しいリハビリ治療ではなく、「音楽」という魅力あるツールを使って取り組めるという利点もあります。この活動は、思春期までに自分の心の安全基地をしっかりと確保できなかった人たちにとって、新しい安全基地を作っていくお手伝いになるのかなと思っています。また一方で、子どもから高齢者まで、あらゆる人々への支援に携わっている人々(幼稚園や保育所の先生、放課後等デイサービスや児童発達支援サービス事業所の支援スタッフ、各種福祉サービス事業所や高齢者施設のスタッフ、看護師さん、ワーカーさんなど)に体験的に音楽療法の考え方やアプローチを学んでいただく機会としても活用できると思っています。

寄付集めの過程では、様々な観点が大事だと感じた

――マンスリーファンディングの開始前の印象と、終了した際の感想を教えてください。
金井:
代表の中井先生が「やるよー」と言ったとき、どうしたら50人の目標を達成できるんだろうってイメージがあまりできていませんでした。こちらからたくさんの知り合いに声をかけて、SNSをたくさん使って拡散をして…という風にして、私たちの団体が行っていることやこれからやりたいことを、とにかくいろんな人に知ってもらうことが大事だということが終わってみてわかりました。 寄付を集めることもすごく大切だけれど、その過程の部分は寄付だけではなく団体のためにも大事だし、音楽療法というものを知ってもらうことなどの様々な観点が大事だなと思いました。

中井:私は、認定NPO法人という法人格を取ったからには100人の賛助会員を集めるか大きな助成金や寄付金を得るというPST要件を満たすことを5年以上続けなければならないという代表としての責任を感じていました。また今回は、マンスリーファンディングに取り組む前から、高村さん(Syncableファンドレイザー、吉田とともに心のおしゃべり音楽工房さんの伴走支援を担当)に「御社なら、音楽という魅力あるコミュニケーション手段をお持ちなので、マンスリーファンディングで継続寄付者が集まると、コミュニケーションも取りやすくなって、結果離脱を防ぎやすく、100人集めることの近道にもなる」ということを聞いていました。そのため、認定を取ったらマンスリーファンディングは絶対にやらなきゃと思っていました。1年以上前からの高村さんの啓蒙が大きかったですね。笑 私自身は、2012年に別のプラットフォームでクラウドファンディングを行って失敗をしていて、ファンドレイザーやクラウドファンディングにいい思い出がありませんでした。実際に開催して失敗をしているので、寄付キャンペーンを立ち上げるしんどさに関してもそこそこ分かっていたので、伴走支援なしでマンスリーファンディングをやることは絶対にありえないと思っていました。
高村さんも吉田さんもファンドレイジングに関して普段から勉強されていることを知っていて、値段もそこまで高くなく伴走支援をしていただけると思ったので、絶対やろうと思っていました。というわけで、絶対やらなきゃ、という思い込みと決意でマンスリーファンディングを開始しました。とはいえ、いざ始まってみると泣き言を言ってしまうこともありました。でも、高村さんと吉田さんが弱音もありのままに聞いてくれつつ、最後まで無理なく上手に続けさせようとしてくれました。本当に伴走支援が無ければ目標達成することは無理だったし、次回も伴走支援なしでやることは無理だと思います。
 キャンペーン期間終盤は、目標人数達成は正直できないと思っていて、70%時点でもう満足していました。笑 そして、この最後の5日間で35人くらい寄付者が増えました。あとで思い返してみると、おそらく、どんどん寄付者が増えていくところを見ている支援者の方々の方が、半分諦めて見守っていた私よりワクワクしてくださったんじゃないかって思います。最終日に「あと3人ですよ!」って音楽室に来てくださったメンバーさんに言われて、それならと身内に頼んでいたら、最後の最後に思いもよらない九州の方が寄付をしてくださったり、昔からの友人の1人が、ラストだと思って寄付をしてくれたりと、そのラストスパートに、寄付をしてくださっている皆さまの方が熱気を帯びているように感じました。そしてその頃には私は極めて冷静に、「次はサンクスメールだ」と思っていました。責任が生じますからね。気が引き締まりました。

寄付以外の形で支援をしてくれた人がいた

――今回、海外発行のカードでは寄付が出来ないということで、団体様のためにバースデードネーションを立ち上げた方*がいますね。それに関してはどう思いますか。
*バースデードネーションはこちら

中井:とってもびっくりしました。彼女はボストンに住んでいて、共通の友人の紹介で知り合い、福祉や子育てに関して価値観が近かったため、良いコラボレーションができると思って、期間中にオンライン対談を企画したりしていたのですが、マンスリーファンディングを始めた際に寄付をお願いしたら、海外発行のカードが使えないからどうしよう、と言っていたかと思ったら,ご自身でこの方法を見つけてくださり、バースデードネーションを立ち上げてくれたのです。 クレカが使えないならバースデードネーションを立ち上げるという発想の転換もすごいし、団体のマンスリーファンディングの開催期間に誕生日が重なっていたこともすごいですよね!

挫けそうなときに背中を押してくれ、最後まで応援してくれた

――今後マンスリーファンディングを立ち上げたい団体に向けて一言メッセージをお願いします。
中井:
マンスリーファンディングにしろクラウドファンディングにしろ、自分の友だちに直接寄付の依頼をすることは簡単なことではなく、友だちに対してもプレッシャーをかけてしまうことだと思っていました。そんな中、伴走支援者は寄付の依頼をすることにハードルを感じすぎる必要がない事をとことん説明して寄り添ってくれました。挫けそうなときに𠮟咤ではなく、結構強引に背中を押すけれど、あくまで最後まで応援してくれる存在でした。それが伴走支援者2人のすごいところだと思います。私の悩みを一度きちんと受け止めるというのは、若い2人に決して軽々とできたことではなかったと思います。伴走支援というものが非常によく分かっている人たちだと思うし、伴走支援が無かったら達成できませんでした。70%で満足したあとは、目標寄付者数の80%達成でもう手を引こうと思っていたほど疲弊してましたし、「これ以上は無理」って実際に彼らに言ってました。だけど、それを無理じゃなくしたのは、二人の健気な伴走のおかげだと思っております。高村さん、吉田さん、ほんとに、お疲れ様でした♪

Syncable伴走支援者の声

吉田:活動報告の1日2回投稿など発信の強化によるキャンペーン終盤の伸びが素晴らしかったです!認定NPO法人化と今回のマンスリーファンディング期間中に、団体様の活動や想いがたくさんの人に届いたと思います。音楽の力によって心と身体の健康を支え、より創造的に生きる力を多くの人に届ける心のおしゃべり音楽工房様の益々の発展を応援しております。

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弊社ファンドレイザーによる伴走支援に興味のある方は、まずはお話だけも聞いてみませんか。

ファンドレイザーによる無料の相談会も随時行っており、寄付キャンペーンを立ち上げてみたいがイマイチやり方がわからない、よりたくさんの支援を集めるにはどうすればいいのか?など、様々な疑問にお答えします。

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