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サイトリニューアルの裏側:「団体の頑張りを無駄にしない」人に寄り添えるサービスを開発していくために

こんにちは!Syncableカスタマーサポート部の武藤です。
Syncableは4月、6月と続いてサイトの大幅なリニューアルをいたしました!

改善されたもの

具体的には下記の3つが改善されました。

①サイト表示速度の改善
・従来、読み込みに5-10秒ほどかかっていたものを、2秒前後で表示されるように改善
※利用環境により多少異なる場合がございます。

②サイトデザインの改善
・スマホ、PC、タブレットなどのデバイス各種で崩れないデザイン
・文字の大きさを変更するために、画面をズームイン/アウトしても崩れないデザイン
・色のコントラストを調整し、従来よりも視認性の良いデザイン

③ヘッダーのボタン構成の改善
・自分のアイコンから個人情報や寄付履歴を確認のしやすさを改善
・団体管理画面にアクセスする方法が分かりやすいように改善

今回のnote記事では、これらの改善を担当したSyncable開発チームリーダーの井上さんにお話を聞いてきました!

ーまずは、webサイトのリニューアルに至った経緯を教えてください

ページの遅延を寄付しなかった理由にしないように

 今回のリニューアルでは、主に寄付者が使用する画面を中心に改善しました。Syncableというサービスのあるべき姿を考えたときに、優先的に改善すべきはそこだと思いました。Syncableの開発って、いままでは機能をできるだけ早く使用できるように無理やり詰め込んでいたんです。そのせいで遅延やエラーが度々起こるようになっていました。
 Syncableは寄付を集めるサイトです。通販のような対価性は無く、寄付者(ユーザー)はいつ寄付を行っても良いわけです。つまり、今その瞬間に行う必要って無いんですよね。正直な話、後で寄付をしても良いし、しなくても良い。寄付というのはとてもハードルの高い行為です。そんな中、寄付フォームの読み込みに時間がかかるのは、「寄付フォームが読み込めなかったから」という寄付をしない理由になってしまう致命的なことだと思っていました。
 そもそも、僕たちが想像できないくらいの団体の皆さんの頑張りによって、寄付者が寄付画面にアクセスしていますよね。熱意によって寄付ページに案内しているのに、そこでエラーが出てしまったらせっかくの頑張りが台無しになってしまいます。僕たちは、寄付集めに関わる方々の気持ちを、一ミリも無駄にすることなく繋げたいと思っています。だったら、寄付を扱うシステムを早くすることが重要だと考えました。

ー今回のwebページのリニューアルにおいて工夫した点などを教えてください

生まれ持った不便さを目の当たりにしないページ作りを

 上述の通り、一番重要視したことはページ内の読み込み速度を早くすることです。Syncableだけでなくすべてのwebサイトの中で、一番パフォーマンスの良いサイトであることを目指しました。
 そして、アクセシビリティの観点で、どんな人がどんなデバイスで見てもわかりやすいデザインになるように工夫を行いました。障がいだったり、色々な理由で不便な状況にある人たちが、Syncableのサイトにおいてその不便さを目の当たりにすることが出来るだけ無いような状態にしたいと考えています。具体的には4つの改善があります。
 一つ目はブラウザの文字サイズを変更しても、レイアウトが崩れないようにしました。視力があまり良くない人でも使いやすいようにするためです。

 次に、色のコントラストを変更しました。いままでの薄い緑色の上に濃い緑があるデザインだと、見えづらい人も多かったと思います。そこで、もともとのテイストをなるべく変えないようにしつつ、ストレスなくページを見ることのできる人がより増えるようにしました。

 あとは、キーボード操作だけでページを行き来できるようにしました。TabキーとShiftキー、やじるしキー、Enterキーで、サイト内全体を自由に閲覧することが可能です。
 最後にボイスオーバー機能です。こちらはまだまだ改善の余地がありますが、ボイスナビゲーションを使用している方々でも使いやすいものになるようにしました。
 付け加えた機能でも、もっと改善させることが出来るものが多くあります。そのため、今後も開発を続け、よりインクルーシブなプロダクトを目指していきます。
 加えて、ボタンを押して別ページに移動する際などに、今何を読み込んでいるのかといったその時の進捗がページ内右上に出てくるように変更をしました。出来るだけわかりやすい言葉で、具体的に何を読み込んでいる最中なのかといったことを分かっていただくことで、些細なことですがサイトにおける信頼感を高めるコミュニケーションをしていきたいと思っています。

ーこのような改善を行ったSyncableの開発チームは、どのような想いを持っているのでしょうか

表に立つ人の頑張りを最大化する手伝いをする

 僕たち開発チームは、サービスの裏側にいる存在です。だからこそ、団体やファンドレイザーといった、表に立っている人たちの頑張りを最大化する手伝いをする、それをチームのコアバリューにしていきたいという思いがあります。
 素早く開発したり、不具合に対応したりといったことだけでなく、人々のバックアップをしていきたいです。悪い事例として、「サイトの読み込みが遅くて困っている」という悩みに対して、システム上では問題ないから大丈夫、と答えてしまうことはバックアップが出来ているとは言えません。単に技術力があることと、それぞれの気持ちや頑張りを汲んで寄り添いコミットしてくれる信頼感は異なります。
 Syncableというサービス自体が、団体に寄り添うというニュアンスを有している中、開発チームもそういった姿勢でいる必要があると思うんです。そうでないと、開発という形で貢献できる価値がブレてしまいますよね。困っていることがあったらすぐに対応したり、頑張っている人をバックアップすることを素早くできるチームにしたいです。
 これからはそうしていこうということで、手始めにページの使い勝手を良くし、動きを早くするという改善を行いました。まだこれは始めの一歩で、今後もさらに使いやすくしていきます。

―開発を行うにあたって、コードを書いたりチームでコミュニケーションを取りながら進める中で意識していることはありますか

サービスの価値を届けるために開発で貢献

 開発の都合で、プロダクトの意思決定を左右しないようにすることに気を付けています。開発者のレベルによって、技術的にこうしたいとか、こうだとやりやすいといったことがあります。我々の意思決定の一番の基準は、技術的にやりやすいということではなく、団体や寄付者といった利用してくださる方たちにとってどういうものが一番良いのかということです。自分たちなりの答えが出たら、たとえそれが技術的に大変なことだとしても実行することにしています。Syncableは自社サービスなので、開発をやめたり、無理だと言ったりすることは簡単にできるんですよね。
 でも、使用してくださる方へサービスの価値を届けることに貢献することが出来るのなら、言い訳をせずにストイックにやろうと思っています。

ーそういった想いにはどのような背景があるのでしょうか

 僕自身、いままで色々な経験をしてきて、現代社会には生まれながらにして生き辛さを抱えている人、自分ではどうすることも出来ないような理由で辛い思いをしている人、他人の理解を得ることが難しい状況で一人頑張っている人など、そういった困難を抱えながら生きている人がたくさんいることを知りました。格差というか、まだまだ社会でケアが必要な人達やそれを取り巻く状況に十分なケアが行き届いているとは言い難い状況が続いていると思っています。格差が大きな社会が当たり前になってしまっている現状が許せなくて、そういう現実に対して、少しでも何か良い方向に変えて行きたいという、「怒り」と言ったら大袈裟ですが、どこかそれに近い強い気持ちを持っている気がします。
 だから、僕たちが出来ることは何だろうと常日頃からずっと考え続けていて。それで言うと、Syncableというサービスを提供している株式会社STYZの事業は、様々な社会課題に対し、熱意を持って活動している人を支えることが出来ているなと感じています。そのことにすごく価値を感じていて、活動している人たちに自分が貢献できることは、自分自身の救いにもなっています。
 社内のメンバーも、色々な課題に対して熱量を持っている人が多くいて、とても素敵ですよね。

ー今後の展望を教えてください

Syncableの価値を伝え、Syncableに関わる人の応援をしていく

 これまでのSyncableは、オンライン寄付フォームとキャンペーンページを用意できるツールでした。これからは、Syncableを寄付者と団体が出会えるファンドレイジングプラットフォームにしていきたいと考えています。
 寄付だけではない、支援者集めや団体の活動の価値をいかに知ってもらうかなどの、全体的な団体のファンドレイジングに関して、Syncableというウェブサービスに何ができるかということを考えていきたいです。具体的には、Syncableの中で団体と寄付者のコミュニケーションができたり、知識を得られたりといった、ただの決済システムではなく、団体の価値を世に広めていけるようにしたいですね。
 開発チームとしての展望は、Syncableの価値を伝え、Syncableに関わる人の手伝いをしていきたいと思っています。機能などについて相談しあえる信頼感を高めたり、コミュニケーションを密にとって改善や新規プロダクト開発のサイクルを早めていきたいです。
 セールスチームなどの社内の仲間がSyncableというサービスの利用を紹介するときに、Syncableが最高のサービスだと思っておススメしている時と、あまり使いやすくないなと思いながらおすすめする時の心持ちって仕事に対する幸福感が違うと思うんですよね。良いサービスだなと思いながらファンドレイザーが伴走支援をしたり、新しい団体さんにアプローチをしたりすることは、やっていて楽しいと思うんです。そういった経験をしてほしいという側面からも開発チームは動いていて、この開発チームと進めていけば最高のプロダクトを提供できるんだ、という期待をしてもらえるようなチームにしていきたいです。

ーご利用いただいている団体の皆様に伝えたいメッセージはありますか

 Syncableは団体さんの熱意や想いに寄り添うサービスでありたいし、寄り添っていける開発チームでありたいという気持ちがすごくあります。これからも色々な改善を行っていきます。
 使用していて使いにくいところや、ご要望がありましたらお気軽にご連絡ください。